T-60

【T-60 第264工場製】製作記・05

■ ちょいと多忙で更新出来ないので、手持ちのT-60写真でお茶を濁したり。

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正面からのショットで工場判別が難しいが、砲塔左舷後部に逆三角形配置のボルトがかろうじて確認出来るので、第264工場製のT-60だと判る。

フェンダーは、一般的なT-60に見られる「補強用リブが5本の凹」のタイプとは異なり「左右に太めの凹が2本」しかないタイプで、同仕様の車両写真を検分するに、これも第264工場製車両の、恐らくはかなり後期のサブタイプである可能性が高い。
車体前面装甲板は吹き飛んでしまっており、変速機と動力伝達シャフトが見えている。また、下面装甲板との接合部を車内側から補強していたアングル材が見えるが、単純なL字材ではなく波形のタイプであり、これも後期仕様の特徴ではないかと思われる。

砲塔後部にはГ(G) 1314の文字。良く見るとかなり擦れているが右3時位置の面にも同じ文字が描かれており、恐らくは左9時位置も同様かと予想される。
車体に冬期迷彩は施されていないようだが、周囲は雪景色で、両舷フェンダー上には泥濘地脱出用に白樺の樹を切り出して載せている。
なお、ユーリイ・パショーロク氏によれば、第264工場では通常冬期迷彩に使用する(春期には洗い落とせる)石灰類が不足していたため、工場で冬期迷彩を施す際には「ラッカーエナメル(ニトロセルロースラッカー)」の白色を使用していたそうだ。

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【T-60 第264工場製】製作記・04

■ 手持ちのT-60写真から

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八角ハッチを装備した第264工場製の T-60。
やや不鮮明な写真ながら、砲塔は増加装甲が施されたタイプで、良く見ると車体後面にも増加装甲が貼られているようだ。操縦手ハッチは解放されており、前部が溶接製で角形の簡易タイプを装備しているのが判る。転輪は鋳造製スポーク転輪、工具箱は大型のタイプを装備。

砲塔には三角形内に数字(2/87?)の部隊マーク、車両番号1、赤星が確認出来る。車体のエンジンカバー部にはスローガンも描かれており、「вперед на」まではどうにか読めるのだが、その先は解読困難。当時良く使用されたスローガンであるвперед на запад!(西へ!)かもしれない。

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【T-60 第264工場製】製作記・03

亀の歩みの様な製作記。

■ 車体

今回私はインテリア・パーツを組み込まないので、まずはパカパカっと車体を組み上げ。
車体は所謂「箱組み」ながら、パーツ精度が高く位置決めも工夫されており、コバ部分のゲート跡等の処理をキチンと行っておけばピタリと決まる。一箇所、車体側面板【De1・De2】の内側後方下部に押し出しピン跡が若干凸っているので、これは処理をしておいた方が良い。

なおインテリアに関しては、第264工場製車両の場合、生産かなり早い時期からリベットによる鋲接に代わって溶接留めが多用されていたように見受けられる。
車体下面パーツ【Ba1】裏面にはリベットモールドが多く在るが、これらは車内パーツを鋲接しているものなので、溶接留めの第264工場製車両に於いてはもっとスッキリしている筈。ただ今回はインテリアを組み込まないし、車体も台座に固定してしまうので、この辺の工作は省略。次の機会にチャレンジしてみたい。

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車体下面パーツ【Ba1】に、まず燃料タンク隔壁のパーツ【Bc34】を接着し、それをガイドにしつつ側面板【De1・De2】を接着した。
後部は隔壁パーツ【Bc34】が補強用の桁になるが、前部は桁が無く、今後の作業中に力を加えてパキッとイッてしまうのを避けるため、操縦手バルジ前の室内にエバーグリーンのプラ棒(たまたま手元にあった 2.5 X 4.8)で横桁を入れた。これで強度的に安心。

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車体上部パーツ【Bc31】は前面上部装甲板〜戦闘室天板〜燃料タンク上面板までが一体になっているが、戦闘室天板の前後が只の折り曲げ表現になっているので、この位置(上写真・赤線部)に筋彫りを加えると部品の別体感が出る。

が追加した筋彫り。ガイドとしてダイモテープを貼って慎重に筋彫るが、むしろ筋彫った後のプラのめくれを処理するのに気を使った。
の部分にある「コの字」状のモールドを削り取る。これはこの位置に GAZ-AAタイプの尾灯を装着する際の位置決めモールドで、1942年後期生産の第37工場製車両のみの仕様。
は排気管とラジエター液補給口を隔てる隔壁。キットではやや厚い表現になっており、プラ板で置き換えてやるのがベターだが、ボルト等のモールドが立て込んでいるのでちょっと難しい。ほんの気持ち程度薄く削って妥協。
いずれの作業もキットのボルトモールドを削り取らないようにマスキングをこまめに施しながら作業した。

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T-60 後期型・増加装甲仕様

2018年度版カタログに載っていた35232:T-60 LATE SERIES, Screened (Gorky Automobile Plant) INTERIOR KITの詳細が明らかになりました。
既報通り、砲塔,主砲防盾,操縦手バルジ前面,車体前面,及び車体後面に増加装甲を施したタイプを再現しており、増加装甲付きでモールドされた装甲板が新規で用意されているようです(主砲防盾のみ増加装甲パーツを貼付方式)。

また、排気管が延長され車体後面のマフラー経由で排出されるタイプとして作れるようにもなっています。これは 1942年春頃から GAZ及び第38工場の生産車で採用されたもので、既に生産の始まっていた T-70軽戦車のマフラーと共用になっています。

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更に!転輪に関しては「プレス&溶接製・ディッシュ転輪」と「鋳造製・スポーク転輪」の両方が付属するようですよ奥さん。

製品名には「Gorky Automobile Plant(ゴーリキー自動車工場 = GAZ)」と銘打たれていますが、「ディッシュ転輪 + 延長排気管&マフラー」で GAZ製「スポーク転輪 + 延長排気管&マフラー」で第38工場製って感じかな。

更に裏技としては、延長排気管&マフラーパーツを使用せずに通常型排気管(キットに付属)を使用し、第264工場製キットから八角形ハッチを持って来てディッシュ転輪 or スポーク転輪 + 八角形ハッチ」にすれば、第264工場製の増加装甲仕様として組むことも可能。…っていうか私その仕様で組みたい。
でももしかしたら Miniartはそのものズバリを出すかもなぁ?

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【T-60 第264工場製】製作記・02

■ 車体前面パーツの選択

キットには車体前面パーツとしてDc2Dc3の2種が用意されている。模型パーツとしての両者の違いは「車体前面右寄りにリベットが4つ並んでいる・いない」ということで、この【35219:T-60 第264工場製】キットでは「リベット列の無い方」である【Dc3】を使用する指示になっている。

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ところが、実車写真を見ていくと、第264工場製車両でも「リベット列の有る方」即ち【Dc2】仕様の車両を多く確認することが出来る。例えば下の写真は鋼製転輪装着の第264工場製で「リベット列の有る方」の車両の例。

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この4つのリベットは、車内でミッションの架台を固定する為のもの。そしてこのリベット列の有無は「車体前面装甲厚の増加」と関連があるように思う。

T-60は生産中に車体や砲塔各部の装甲厚が増加していくのだが、そのうち車体前面装甲厚については、当初「20mm」、その後「15mm厚の増加装甲」を貼付ける形式を経て、後期には「35mm」になっている。
この装甲厚の増加に対応し、ミッション架台の固定方法を、車体前面装甲板に直接リベット穴を穿って留める方式から、車内の該当箇所に板状の基部を溶接留めし、そこにボルト留め固定するという方式に変更になったのではないか…と予想出来る。

つまり…

・車体前面にリベット列の有るものは、装甲厚が 20mmのタイプ(前期)。
・車体前面にリベット列の無いものは、装甲厚が 35mmのタイプ(後期)。

…という仮定を、一応は挙げる事が出来るだろう。

「一応は」などと曖昧な物言いになってしまうのは、必ずしもそうとは言えない可能性もまたあるため。
同じ工場の同じような仕様でもリベットが有ったり無かったり、また結構後期の仕様でもリベットが見られたりと、どうも法則性が明確ではなく、「装甲が厚いタイプなのにリベット列の有る車両」や「装甲が薄いタイプなのにリベット列の無い車両」が存在する可能性を否定出来ないのだ。写真から実際の装甲厚の差を観察するのもまた困難である。

なのでここは「なんか装甲厚と関係あるっぽいなー」と頭のスミに置きつつ、【Dc2】と【Dc3】どちらでも好みで選択して可ではないかと思う。逆に、ある特定の車両を作る場合でリベットの有無が確認出来るならば、その実車の仕様に従えば良いんじゃないかな…という感じ。ちなみに【Dc2】【Dc3】についてノギスで測ってみたが、厚みは両者とも同じだった。

今回私がイメージする車両では車体前面が確認出来ないのだが、個人的な好みから「4つリベット付き」即ち【Dc2】の方を使用することにする。
ふぅー。パーツ1つ選択するのに時間掛け過ぎだよ…(^^;)。

■ 車体後面パーツについて

なお、T-60の車体後面の装甲厚もまた、最初「13mm」、その後「10mm厚の増加装甲」を貼付ける形式を経て、後期には「25mm」になっている。

キットには車体後面パーツとしてDc1の1種だけ用意されているが、これは装甲厚13mmのタイプだと思われる。
車体前面板と同様、確定的な事は言えないのだが、車体後面板の左上部にある「2・4・2のリベット列」の「有る車両」が装甲厚 13mmのタイプ、「2・4・2のリベット列」の「無い車両」が装甲厚 25mmに増厚されたタイプである可能性が高い。

ちなみにこの「2・4・2のリベット列」は何かというと、これまたハッキリしないのだが、車内側に付く取っ手状の金具を留めるためのもので、この金具は、燃料タンク(取り外しも可能なようだ)を固定するバンドをどーにかこーにかする…みたいな感じのものと思われる(曖昧)。

ちなみのちなみに、「車体前面にリベット列の無い」車両でも「車体後面にリベット列がある」ケースもあり、リベットの有無が装甲厚と完全にリンクしているとするならば、車体前面と後面で装甲増厚のタイミングがズレていることになる。
…まぁ要するに「そんな感じで良くわからない部分もあるので、チョチョイと気楽にチョイス」するのが精神的にも良さそうだ。

なお、Miniartの一連の T-60シリーズは、基本的には「装甲が増厚される前のタイプ」を再現しているようなので、初期〜中期生産車を作るのが一番しっくりくるみたい。

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Miniartから T-60 のバリエーション2種

さて、T-60のバリエーションとしては【35228:T-60 WINTER-SPRING 1942 PROD. INTERIOR KIT】,【35232:T-60 LATE SERIES, SCREENED (GORKY PLANT) INTERIOR KIT】が発表されましたね。

【35228】は、改良型砲塔を搭載した車両。T-60の砲塔は主砲用張出し部分の上部に換気用の開口部がありますが、これを廃止した為に形状が変化しています。
砲塔ハッチ,操縦手ハッチも単純な構造の簡易型になってますね。起動輪に開いた丸穴が4つのタイプなのもグー。尾灯はたぶん例のトコに付くと思われます。

【35232】は、砲塔,主砲防盾,操縦手バルジ前面,車体前面に増加装甲を施したタイプ。増加装甲の厚さは実車で 10mm〜15mmなので、増加装甲のプラパーツを貼付ける形式ではなく、最初から増加装甲付きでモールドされた装甲板が新規に用意されるんじゃないかな。
「GORKY PLANT(ゴーリキー工場)」と銘打っているので GAZ製をモデル化のようです。「GAZ」とは商標的理由から書けないのかも?

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【T-60 第264工場製】製作記・01

■ 第264工場(スターリングラード造船所)と同工場製の T-60の特徴については、以前軽く記したのでそちらを参照の事(コレ)。

第264工場製の T-60はその仕様バリエーションが多種多様なのだが、先に記したように、今回は八角形ハッチを装備した車両を作ることとする。
具体的には下写真のイメージで製作したい。

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この写真は私が「八角形ハッチ」について気になりだした2007年に入手したもの(もう10年も前なの…!?)。ちなみに当時はこの「八角形ハッチ」が何処の工場製か判らなかった。が、今見ると各部に第264工場製ポイントが散見されるなあ。

さて、この写真の車両についての特徴を列挙すると…

・砲塔は増加装甲を施していない通常型。
・砲塔ハッチは八角形型。
・工具箱は細長いタイプ。
・転輪は鋳造製スポーク転輪。
・誘導輪はディッシュ転輪のようにも見えるが、ゴムの無い外周リムが見えるので、直径460mmの鋳造製誘導輪に泥が詰まっているものと解釈。
・上部転輪は全鋼製。
・前照灯&警笛は装備していない(ように見える)。

…といったところ。
基本的には Miniart【35219:T-60 第264工場製を使用すれば良いが、転輪に関してはキット付属の鋼製転輪は使用せず、35224:T-60 第37工場製から鋳造製スポーク転輪を調達する。
なお、折角のフルインテリア・キットなのだが、今回は車体内部の再現はオミットし、エンジンやミッション等は組み込まない。

ニコイチとかインテリアのオミットとか、何だか作り方が贅沢な様にも聞こえるが、使わなかった鋼製転輪は【35224:T-60 第37工場製】をベースに第264工場製車両を作る時に使用したい(第37工場製初期仕様はたぶん作らないので)。インテリアパーツについては T-70や SU-76Mを作る際に活用するつもりで、エンジンタンデム置きとか、やってみたいな(願望)。

T-30, T-40, T-60, T-70, T-70B, SU-76, SU-76M あたりは内装外装共に共通パーツが多く、古いキットのディテールアップにも使えるのが嬉しいところ。

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Miniartから TACAM(T-60)自走砲

ポチポチと小出し発表されている Miniartの 2018年度版カタログ掲載アイテムですが、T-60のバリエーションとして【ROMANIAN 76-mm SPG TACAM T-60. INTERIOR KIT・ルーマニア TACAM(T-60)自走砲】が発表されました。

いやぁ個人的にはコレは出ないんじゃないかなーと思ってましたわ。生産数30数台だし、F-22を新規で起こさなきゃならないし、車内とかも詳細は判らない部分が多そうだし。
までも考えてみたら、インテリア付きキットを生かせるし、プレーンな T-60よりも売れるのかもなぁ?

CG画は鋳造スポーク転輪ですが、第264工場製の鋼製転輪装着車はまた別に出しそうですね。
あと、車体後部と戦闘室用の幌の骨は流石に付かないかな。アレカッコいいから模型作るなら狙い目ですね。

個人的には 76.2mm F-22の出来と、砲単体での展開があるかどうかも気になります。

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Miniartから T-60・BM-8-24 搭載自走砲

Miniartの 2018年度版カタログ内容が一部発表され、T-60のバリエーションとして【BM-8-24 搭載自走砲】の発売が決定した模様。
CG画は、車体下部前面と操縦手バルジ前面に増加装甲が施された仕様ですね。これは楽しみん。

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作るよ T-60

師走のこの時期、5月開催の静岡合同展への参加案内が事務局から到着します。
合同展に参加するモデラーは、あと5ヶ月で何を作るべきか…という計画に向き合う時期でもありますね。

私は、例年通りMay-Q同盟で参加しますが、仕掛中で未だ完成していないブツと平行して、もう1つ【Miniartの T-60を作ってやろうかと思っとります。いやホラ、買って積んでるばかりじゃアレなので…。

私は T-60の「八角形ハッチ」型が好きなので、以前から作るならこのタイプと決めてました。従って製作するのは35219:T-60(第264工場製)ソビエト軽戦車 フルインテリアです。

というわけで、まずは車体&砲塔の主要パーツを切り出して仮組みしてみたり。

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車体はいわゆる箱組みですが、パーツ精度が高いので組み立てに問題は無さそうです。
一方で、本キットは実車に基づいたインテリア再現キットなので、車内構造物も「実車にあるもの」のみということになり、実車に存在しない「補強用の桁」とかもまたありません。接着は基本的に各装甲板のエッジのみなので場所によっては強度的にやや不安も。ちょっと力を入れるとパキッとヤっちゃいそう。

車体後部は燃料タンクの隔壁があって補強になっているけど、車体前部は面積が広いので裏側の見えない部分に補強用の桁を入れて補強してやった方が良いかも。ミッション点検ハッチと操縦手バルジ前縁との間あたりかな。

しかしこうして車体外見が形になると、工場で製作中の実車っぽくてワクワクしますね。ふぅ…、良い仕事をしたわ(一仕事終えた風に)。

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