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CLM【KV-1 誘導輪】

CLM【KV-1 誘導輪 1/35タミヤ用 1セット 3Dプリントを入手(メーカーサイトはココ)。

タミヤ【MM372:ソビエト重戦車 KV-1 1941年型 初期生産車】キットに付属の誘導輪は、直径約18mmに仕上がっている。実車換算値では「630mm」になるが、これは各種文献資料や現存実車の計測結果として知られている数値「680mm」に比して小さい。50mmの差は、気になる人には気になる数値だろう。
CLMの誘導輪は、このタミヤキットの誘導輪を一般的なタイプ(と言って差し支えなかろう)である「直径約19.4mm・実車換算値 680mm」のものに換装するためのパーツだ。

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近年流行の3Dプリント製で、レジンに置換したりせずに出力品そのままに提供されている。出力時のサポート材部分はあらかじめ取り除かれているので、細かい表面処理(若干の積層痕やサポート材跡等)をササっと済ませたら即キットに組み込むことが可能。タミヤKV-1の誘導輪シャフトに合わせてみたところ、きつく無くゆるくも無くピッタリと嵌まった。極めて精度高く仕上がっていると思う。
私は今のところタミヤの仕様では組む予定がないので、トラペKVのディテールアップ用に使用するつもり。その場合は当然、誘導輪シャフトまわりの加工は必要になる。タミヤからギッて来て合体かな。

ディテールは正確で、外周リムや補強リブの薄さもシャープ。そして個人的に何よりも感動したのが、本品が「実車誘導輪の構造と同様に全体が一体で成形されている」ということ。
ソ連戦車は「足回りの鋳造製部品を極力一体成型する」という傾向があるようで、KVの誘導輪も全一体鋳造成形、つまり車体側のホイールディスク部と外側のホイールディスク部が一体に(繋がって)鋳造されている。KVの場合は更に誘導輪のみならず(初期の緩衝ゴム内蔵型転輪を除いて)全鋼製転輪,起動輪,上部転輪と、皆全一体鋳造成形だ。

プラ・インジェクションでは当然この一体成形は不可能なので、大抵の場合は車体側ディスク部と外側のディスク部は中央で分割される。
サードパーティー製のレジンパーツの場合、レジンパーツ自体は「鋳造」だから実物と同様の一体抜きも理論的には可能なのだが、恐らく歩留まりの関係からインジェクションと同様の分割が為される場合が殆ど。
私が記憶している足回りパーツでは、Armour Track Models【TK-012:Soviet KV-1/2 & JS-2/3 track】にオマケで付いていたレジン製・IS重戦車用起動輪&誘導輪がやはり「実車同様に全体が一体成形」されていたなぁ。その他、Miniarmの初期製品でIS-2系の転輪なんかも「実車同様に全体が一体成形」だった。

実車同様に全体が一体成形だからどうだってーの?どうせ接着するんだから同じでしょ?むしろ塗装しづらいよね?
…確かにそうなんだけども、この「実車の構造と同じ」という部分には縮尺模型の浪漫があるような気がする。まるで実物を「ミニミニ光線銃」で縮小させたかのようなパーツは、既にそれ自体が一個の「スケールモデル作品」としての在り処を獲得しているようで、一種のセンス・オブ・ワンダーすら感じる…んだよなあ。

机の片隅に転がしておくと、そこはもう 1/35のキーロフスキー工場。プラパーツに浪漫を感じるスケールモデラーにオススメです。

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