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武者・丁三十四

Border Modelが突如T-34・第112工場製の増加装甲仕様なんてのを発表しましたね。

Border_t34

これは何かというと、要するに「空間装甲(スペースド・アーマー)を装着したT-34」です。ザクっと解説すると…

T-34の装甲増強案は1941年には既に持ち上がり、その後も断続的に検討が行われたが、1943年の初めに第112工場で実行されたプロジェクトは、さながら「鎧武者」を思わせるようなユニークな外観を持っていた。これは表面硬化装甲板を砲塔及び車体側面(下部を含む)に主装甲から間隔を開けて装着した空間装甲(スペースド・アーマー)であった。

二種類のバリエーションが検討され、第1バリエーションは砲塔と車体に厚さ16mmの増加装甲を持ち、第2バリエーションは砲塔には増加装甲を持たず、車体のみに厚さ10mm〜16mmの増加装甲を装着していた。
1943年の春までに、第1バリエーション23両、第2バリエーション23両、計46両の「第112工場製空間装甲装着仕様T-34」が製造された。

1943年6月、車両は戦闘試験のために部隊配備され、1943年7月25日から8月8日まで、クルスク近郊での戦闘に全車が投入されたが、ドイツ軍の75mm戦車砲や、88mm Pak 43/41の攻撃を受けて甚大な被害を被り、その後「第112工場製空間装甲装着仕様T-34」は量産されることなくプロジェクトは閉じられた。

…とまぁそんな感じ。モックアップモデルの写真は古くから知られていたけれど、数年前に詳細なプロジェクト概要と実戦投入の状況や写真が明らかになりました。

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Border Modelのキットは「2 in 1」仕様だそうで、通常型の第112工場製T-34も作れる模様。まぁ増加装甲パーツを付けなきゃそうなりますわな。
実車は1942年春頃の生産車なので、車体後面のミッション点検ハッチは「小さいタイプの丸型」なんですが、発表されたCGではそれより後の仕様である「大きいタイプ」になってますね。
各部の形状も「フロントヴァヤ・イリュストラツィヤ シリーズ」あたりに掲載された図面をベースにしていると思われ、これは実車写真が明らかになる以前に描かれたものなので、表現がやや古いかな。

第112工場製の1942年生産車はZVEZDAからも発売予定だし、Miniartも-76まで遡るかもしれないので、ここはむしろ現状で決定版の無い「STZ製・1942年生産車」あたりを一球入魂でバシッと出した方が売れるんじゃないか…とも思うんだけど、それはマニア的な考えか。
「第112工場製空間装甲装着仕様T-34」はオンラインゲームの「World of Tanks」にも登場するらしく、その辺の知名度というか需要も見越したものなのでしょう。どこがどう違うか素人目には判りにくいSTZ製なんかよりも、見た目のインパクトは「第112工場製空間装甲装着仕様T-34」の方が断然優っているしね。

ただ個人的には、こういうアイテムはモデラーの改造ネタとして残しておいてくれよな…とは正直思うよ。

あと、箱絵に【T34E】【T34-76】との表記が見えますが「T34 じゃねーよ T-34 だろ!ハイフンをつけろよデコ助野郎!と叫びたくなりますね。【T-34E】という呼び方自体も「World of Tanks」内ではそう呼んでいるみたいですが、正式なものなのかどうかは不明。少なくとも私は文献資料で確認できませんでした。

更に【FIRST TYPE OF SPACE ARMOUR】の文字も、何をもってFIRST TYPEと言ってるのかよくワカラン。

まぁでも買うと思うけど。

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