Miniart【35290:T-34/85 w/D-5T. PLANT 112. SPRING 1944】の詳細が発表
Miniart【35290:T-34/85 w/D-5T. PLANT 112. SPRING 1944. INTERIOR KIT】の詳細が発表になりました。良いねー。なかなか攻めてるねー。
これはT-34に限らずだけど、キット化に際して生産工場や時期による各部の違いをキッチリ追求しようとすると、パーツ数は自ずと増えてしまうことになり、模型メーカーとしては好ましくない訳です。
その点 Miniartは、怒涛のバリエーションや、内部構造を再現したINTERIOR KITを展開するスタイルなので、元からパーツは細分化される運命(?)にあり、そこを生かして仕様変化に上手く対応している…といった感じでしょうか。
公開されたランナー画像(CG)を見ると、今後発売されるであろうバリエーション用のパーツも写っていて興味深いですね。
D-5T防楯の他、ZiS-S-53用防楯が二種類,角形前部フェンダー,照準穴が大きいPPU-8T照準器仕様の車体機銃防盾,三種類の予備燃料タンク取り付けホルダーなどなど。かなり後期の仕様まで展開する予定みたい。
考証的にもハイレベルで、例えばエンジンデッキ中央の点検ハッチ。第112工場製車両の場合、この点検ハッチの位置が他の工場製のものに比べて前方に寄っているんだけど、Miniartはそれをちゃんと再現している。左右の吸気部カバーも第112工場仕様になっていてヨシ。
予備履帯装着基部付きの(今回のキットでは使わない)車体前面装甲板も、その予備履帯装着基部が丸断面ではなく角形ですよ。これは1944後半頃?以降の第112工場製車両に見られる特徴(どの程度一般的だったかは不明)なんだけれど、コレを突っ込んで来るとは。かなりの研究者或いはマニアが開発に関わっている感じ。
無論「完璧な模型などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」…なので「ん?此処はこうなんじゃないの?」的な部分も幾つか見られるけど、ま、そういう部分は各々が気の済むように修正なりなんなりすれば良いよね。模型ってのはそういうもんでしょう。
と言うわけで、全体に、2020年代ならではの考証が反映された意欲的なキットとして仕上がっている印象です。
なお、第112工場製・ZiS-S-53搭載の T-34-85については、『ミリタリーモデリングマニュアル Vol.24(ホビージャパン刊・ 2012)』掲載の、寺田光男氏による作例記事【第112工場製 T-34-85を作る】がオススメ。
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