未完のSU-122
未完成に終わった作りかけキットについて語る…なんてのは、別れた恋人について語るようなもので(?)、未練がましく、言い訳がましく、詮無い事だと思っとります。
…とか言いつつ、先日 SU-122のファイルを掘り出していたら、未完に終わった「ドラゴンSU-100改造のSU-122」の途中写真が出てきて、ほほぅコレはなかなか面白いじゃんねーと(自分で)思ったりしたので、まぁお目汚しに。
10年前の作業なんですが、この時点で1/35のSU-122はタミヤからしか出ておらず、防楯基部はスクラッチするしか無かった(さすがにタミヤのはサイズが小さくて使えない)。あれこれ考えていた所、100均ショップで購入したセロテープのカバーが使えそうだと判明。カバーの丸みが防楯基部前縁のカーブとほぼピッタリだったのです。
1)100均のセロテープ。スチロール樹脂製で工作にも都合が良い。同じ形状で透明じゃないものもあったけど、そちらは少しプラが粘る感じだった。
2)図面から起こしたテンプレートを貼って…。
3)レザーソウでギコギコ切り出し。防楯基部と内装防楯ガード(の素)が採れた。
4)幅を調節して戦闘室に合わせてみる。
5)基部天頂部とベース部を接着し、両サイドにエポキシパテを盛る。
6)ガシガシ削って実車形状に近づける。セロテープカバーは厚みがあるので削り込みもし易い。
7)実車写真を見ながらひたすら形状を追い込んでいく。防楯基部は下方で戦闘室内に入り込んでいるのが厄介だった。
8)駐退復座機カバーの方はタミヤのパーツをベースに全長と幅を詰めて形状出し。主砲はZVEZDAの「122mm榴弾砲・M-30」を仕込んだ。アルミ砲身はModel Point製。
で、コツコツと工作を続けてこんな感じに。内装防楯ガードは未工作で、各パーツも仮止めですが。
こういう文房具とかの身近なアイテムが模型パーツに化けると楽しいよね。
Miniart,ZVEZDAから出来の良いキットが出た今となっては、コイツをこれ以上進める事は、無いなー。個人的に欲しいのは「より実車に近しい、出来の良い模型」なので、そこに到達するためには両社のキットを使った方が好ましいので。
それでは全く無駄な作業だったのか?…と言うと、全然そうは思わない。製作を進める上で獲得した考証的知見は、Miniart,ZVEZDAキット製作に当たっても役に立つことでしょう。もっともこの場合の「役に立つ」は、しばしば「足枷になる」と同義なんですけど…ね。