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май 2019 г.

ZVEZDA ズベズダ【3690:SU-85 ソ連駆逐戦車】

何か久しぶりにキットレビューとか書いたら、やたら冗長な文になってしまった…。長ぇよ!まぁいつもですね。
以下の文章は要するに「ZVEZDAの SU-85は砲身が太いけどコレはそういうタイプで間違いじゃないから皆で作ろう!」…でまとまっちゃう話です(^^;)。

ZVEZDA【3690:SU-85 ソ連駆逐戦車は、ZVEZDAの新生 T-34シリーズ【3687:T-34/85】,【3688:SU-100】,【3689:T-34/76 1943 UZTM】に続くバリエーション第四弾。

総じて良く出来たキットであり、過去に発売された各社の T-34系キットと比べても考証的・ディテール的に進歩している部分は多い。一方で「ここはあまり従来と変わらないなー」と感じる部分もまたチラリホラリと散見される。
トータルでは充分に「現在のキット」になっているのだが、部分的な印象は旧キットっぽく、そういう意味では「ZVEZDAの旧版 T-34シリーズの正統進化形」という捉え方が一番しっくり来そう。グローバルよりもドメスティック指向というか。ちょっと不思議な感覚のキット。

以下キットの特徴や気付いた点など。

○ 「車体下部側面&サスペンションを中心としたパーツ」及び「履帯パーツ」は他の T-34シリーズと共通で、その他の部分は新規起こし。(追記:転輪パーツも【3689:T-34/76 1943 UZTM】と共通の模様)
○ 車体下部はいわゆる「箱組み」で、これにより戦車型と自走砲型で異なる車体底面のディテールの違いが再現されており、良。
○ 車体上面パーツは戦闘室天板が最初から一体になった表現。今後バリエーションとして SU-122を出すかどうかはここからは窺い知れない。
○ インテリア類は皆無。戦闘室天板のハッチが大きいので主砲砲尾部くらいは欲しいような気もするが、まぁ無ければ無いでいっそ清々しくもある。
○ 戦闘室前面パーツには防盾基部が装着状態でモールドされている。前作の SU-100も同様の処理で、組み上がると特に問題はないのだが、ディテールを整えたい場合などにはやはり別パーツにしてくれた方がありがたかった気も。
○ 戦闘室側面パーツの後端は装甲板が組み接ぎになったタイプで、これは1944年に入り3月頃までに導入された特徴。ちなみに、Miniartの SU-85シリーズで実車の生産時期的に一番新しいタイプは【35204:SU-85 SOVIET SELF-PROPELLED GUN MOD.1944 EARLY PRODUCTION. INTERIOR KIT】だが、ZVEZDAの SU-85はこれよりも更に後の生産タイプであり、両社製品に仕様の被りは無い。
○ 転輪はディッシュタイプで、ゴム部に穴のみのタイプが6転輪分,穴&接地部に溝のタイプが4転輪分。穴の凹がやや浅めの表現なので、ピンバイスで深くしてやると良いかも。
○ 車体後部、ミッション上部カバーのメッシュはナイロン(?)製のものが付属している。メッシュ自体は目の細かなものだが、一段奥まって装着されてしまうので、ここは他社の別売エッチングに置き換えた方が楽でリアルかも。
○ 車体後面装甲板に【BDSh(煙幕缶)】用の装着部&配管は無し。SU-85はかなり後期の車両でも BDShの装着が見られないので、これは適切。
○ 車体後面装甲板に【戦車ペチカ(冬期のエンジン暖め用ストーブ)】装着部付き。戦車ペチカは冬期には装着車が散見されるので、これも適切。装着部のネジ穴はモールドされていないので、戦車ペチカ本体を装着させない場合には先端に0.3mm程度の小穴を開けると良い。ちなみに穴はズレても気にしない。実車もズレてたりするよ!

Kibu2


○ なお、【戦車ペチカ】の横から出ているパイプ(煙突パイプ)は穴を広げて薄くすると実感が出る。実物は本体・煙突共に厚さ1.5mmの鉄板製。
○ 車長観測塔の上につく PTKペリスコープは、装甲カバーの中に透明パーツの PTK対物部を仕込むようになっており、これはトキメキ☆ポイント。
○ 履帯は部分連結式。ランナーが組立治具になっているのが面白い。マジトラとか組むのにも使えそう?
○ 付属デカールは【☆843☆ ドイツの侵略者へ死を!(Смерть немецким оккупантам!)】と【ソ連の探鉱者(Советский старатель)】の2種類。

ZVEZDAの SU-85は、後期生産の【SU-85A

度々書いて来てまた繰り返しになるが、今回 ZVEZDAから発売された SU-85は、勿論 SU-85で間違い無いのだが、厳密に区分するならば、1944年2月からリリースされたSU-85Aと呼ばれるタイプを再現している。このSU-85Aのキット化は、あらゆるスケールを通じて今回が初だと思う。

SU-85は 1943年8月から、ウラル重機械製造工場(UZTM)にて生産が開始された。
主砲は当初 85mm戦車砲 D-5S(D-5Tの自走砲搭載型)であったが、1944年初頭に砲のモディファイと生産数増のため、新たにD-5S-85Aというタイプが採用される。
「D-5S-85A」は85mm高射砲1939年型・52-K後期型の砲身をベースにしており、外見上の特徴としては、肉厚のモノブロック(一体)砲身を持ち、「D-5S」に比べて砲身中程から根元にかけての太さが急に増している。またそれに伴い、防盾と接する部分の形状も異なっていた。
「D-5S」と「D-5S-85A」ではその基本性能に大差はなかったが、砲身が肉厚のため、重量は「D-5S-85A」の方が140kg程重くなっている。
当初は並行して製造されていたものの、両者の部品互換性が限定的であることから、生産の混乱を回避するために、やがて「D-5S」の生産は中止され「D-5S-85A」に一本化された。

そしてこのD-5S-85A」を搭載した SU-85は【SU-85Aと分類された。
(SU-76M車体ベースで D-5S-85Aを搭載した試作自走砲も【SU-85A(SU-15A)】と呼ばれたが、搭載砲が同じという以外に特に関連は無い)

モスクワ・中央軍事博物館に展示されている SU-85は、このSU-85Aで、1944年6月生産車とされる。なお ZVEZDAは開発に当たって当車両を取材したとのこと。
下写真は「D-5S」と「D-5S-85A」の防盾廻りでの比較。「D-5S-85A」の砲身が根元部分に向かって極端に太くなっているのが分かる。

D5s85a

SU-85Aは1944年2月から D-5S搭載のSU-85と並行して生産され始め、3月には79両(SU-85は112両),4月には175両(SU-85は25両)が工場を出た。
続く5月には、生産205両の全てがSU-85Aに切り替わった。以降、6月に210両,7月に210両,8月に210両と、8月までのトータルで1,000両以上のSU-85Aが生産されている。

SU-85(SU-85 + SU-85A)の総生産数は合計 2,334両なので、数的には SU-85全体の半数近くがSU-85Aだったということになり、事実、戦中に撮影された写真を見直してみるとSU-85Aの姿は思いのほか多い。1944年後半から終戦まではむしろSU-85Aの方がより一般的だったのではないだろうか。
「SU-85Aなんて馴染みの無いタイプよりも、普通の SU-85がいいよ…」と思う人も或いは居られるかもしれないが、そんなわけなので安心して(?)作るが吉かと。

なお、現段階では「D-5S-85A」の1/35・別売り金属製砲身等は何処からも出ていない。
今後は発売される可能性もあるが、金属砲身メーカーがこの「D-5S-85A」という形式を把握していない場合、既発売のD-5S(D-5T)をZVEZDAキット用として安直に提供して来る可能性もある。
モデラーが D-5S(D-5T)を ZVEZDAキットに使用した場合、その車両はSU-85Aでは無く、1944年2月〜4月生産の SU-85になってしまうという事は(当ブログの性格的には)注意しておきたいポイントだろう。

ちなみに ZVEZDAキット付属のデカール2種は、写真で元車両を確認したところ、いずれもちゃんとSU-85Aだった。

85a_mark

 

■ ついでに【SU-85M】について

SU-85Aの生産は1944年8月で一区切りを迎え、その後の1944年9月から11月までの間には、SU-85Mが315両生産された。これは【SU-100】と同仕様の車体に「D-5S-85A」を搭載したもの。
上の方に書いたように「D-5S」の生産は1944年の春には終了し、以降の生産は「D-5S-85A」に切り替わった。よってSU-85Mの搭載砲は「D-5S」ではなく「D-5S-85A」という事になる。写真を見ても砲身のシェイプは「D-5S-85A」の特徴的なものだ。

Su85m

今後1/35でSU-85Mを作る場合にはこれも(当ブログの性格的には)留意したいポイント。
現時点でベストな組み合わせは、ZVEZDA【3688:SU-100】に、砲身は当キットから流用し、防盾を自作して合わせる…という方法かな。

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◎ 参考資料及び画像出典

『国内の装甲車両・20世紀 第1巻 1905-1941』: Экспринт, 2002.
『SU-85自走砲』ヴァエンナヤ・レトピシィ「装甲博物館」シリーズ #18, 2002.
『Долгожданный истребитель・待望の駆逐車』https://warspot.ru/11413-dolgozhdannyy-istrebitel

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ZVEZDA【SU-85】到着

ロシアに発注していたZVEZDA【3690:SU-85 ソ連駆逐戦車が到着。

おいおい、作りもしないのにそんなに急いで何処へ行くんだよ…という声が聞こえてきそうですが(^^;)、ロシアでは最近、エッチングメーカーやデカールメーカー,ホビーショップ等が、新製品に独自のパーツを付けた「限定版」的なセットを販売するケースが見られ、今回はショップオリジナルで砲身,フィギュア,塗料等のオマケが付いたセットを購入してみたのでした。

これは新製品レビューをちょこっと書いてみるつもり(1週間以内を目処に)。

Zve_su85a

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最近のお買い物・19/05/21

最近のお買い物から、ゴールデンウィーク明けに届いたもの。つまり令和最初の模型系お買い物。

■ MasterClub【MTL-35143:Type95 "Ha-Go"

旧日本陸軍「九五式軽戦車・ハ号」用のメタル製履帯。パッケージに記載は無いけれど、当然ながら「四式軽戦車・ケヌ」にも使えるし、私もケヌに使用。
出来は、個人的にはこれで充分満足。履帯ガイドの穴は抜けてるし、履体表面からガイド方面へも抜けている。連結面の凹も再現されているのは鋳造製ならでは。

Img_5122

 

■ Miniarm【B35166:T-34 Towing hooks and towing devices (eight type)

T-34の車体前後にある牽引用フック。T-34/40年型からT-34-85まで、タイプ別に8種類を網羅したセット。
8種類と聞くと「そんなに種類あったっけ?」とも思うが、同形状でも車体への固定方法の違い(溶接のみか、リベット併用か、更にそのリベットの数の違い)でカウントしているのでそうなるみたい。
キットによってはこの部分の形状がホニャけてたりするので、Miniarmのこのセットを使ってやるとビシッと決まりそう。ただ、牽引用フックがホニャけたキットは大抵他の部分もホニャけてたりするんだよなぁ。あと、特定の工場・時期の車両を再現すべく改造する際には重宝しますね。
なお、車体に取付けた際の周囲の溶接線はモールドされていないので、エポパテ等での再現は必須。

Miniarm_t34hook

 

■ Miniarm【B35013B:T-50 Idler wheels & support wheels (early version)

これは何となく買っとこうかなと思って。ホビーボス製「T-50 軽戦車」用の誘導輪と上部転輪のセットで、出来は良好。
ホビーボスのT-50も悩ましいキットで、砲塔は古のミラージュ製の方が形状的に近いらしい…。Miniarmからは砲塔まるまる挿げ替えセットも出ているが、割と最近作のホビーボスにこれを奢るなら、最初からミラージュ・ベースで作った方が精神的にスッキリしそう。でもホビーボスのT-50は持ってるんだよなぁ…。

Miniarm_t50

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最近のお買い物・19/05/20

最近のお買い物から、ゴールデンウィークの前に届いたもの。つまり平成最後の模型系お買い物。

■ Studio Perfect Model【35002:ヴォロシロベッツ用・足廻りディテールアップセット

トランぺッターから出ている、ソ連軍の重砲兵トラクター「ヴォロシロベッツ」の足廻り用ディテールアップセット。
起動輪,誘導輪,サスペンションボギー・ユニット等がレジン製でセットされており、キットパーツは全取っ替え。原型は3D/CGベースで製作されており、細部にわたり精密に作られている。
ヴォロシロベッツ・トラクターは前後のサスペンションボギーでコイルスプリングの太さが違うのだが、SPMのキットはその辺もきちんと押えており、ポイント高し。
このセットと MasterClubのヴォロシロ用履帯を使えば、足廻りはほぼ完璧。これで安心してトラペのキットを購入出来ますね(←買っとらんのか)。

Spm_vorosilo

Spm_vorosilo2

 

■ A-rezin【35023:SMK重戦車用・転輪,主砲防盾,DShK銃身セット

TAKOMから出ている、ソ連軍「SMK・試作重戦車」用ディテールアップセット。
転輪,主砲防盾,76.2mm L-11 及び 45mm 20K 砲身,12.7mm DShK 銃身というコンパクトなセット。
実車のSMKは3種類の転輪を混用しているが、TAKOMのキットではそれが再現されておらず、またディテールも実車とは異なっている。
A-rezinのセットはこれを修正するものだが、第一転輪(転輪周囲の穴が外側・内側共に無い)以外は、転輪外側のみがセットされていて、転輪内側はキットのパーツを加工して使用せよというエコ仕様。まぁでもこれで問題無いかな。
出来も良く、これで安心してTAKOMのキットを購入出来ますね(←買っとらんのか)。

Aresin_smk

 

■ Colibri Decals【35010:M4A2 Sherman with 75mm gun in Red Army Part II

75mm砲搭載の「レンドリース・M4A2シャーマン」用デカールセット。だいぶ前に出たものだけど、そろそろ品切れになりそうだったので。
やはり Colibri Decalsの「レンドリース・M3中戦車」用デカールの方はモタモタしてるうちに品切れになっちゃったなぁ。まぁ、MiniartからM3中戦車が出始めたらまた再販しそうですが。

Colibri_m4a2

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静岡ホビーショー&モデラーズクラブ合同展 2019

今年の合同展は、退っ引きならない事情により、結局2日目のみの日帰り参加となってしまった。
その2日目の参加も、前日の夜になって「何とか行けるかも」という事になった次第で、些か慌ただしいことに。

会場入りは 12日(日曜)の 10:00頃。その頃には企業ブース,合同展会場とも既に相当の混雑で、作品をじっくり見て回るなんて事もままならないほど。
それでも、人並みをかき分けつつ、気になっていた新製品をチェックしたり、Webでお世話になっているモデラーさんにご挨拶したり。
May-Q同盟の面々とも実際に合うのは久しぶり。ナマの模型談義はやはり楽しい。

昼食は私の定番である「海鮮ちらしの生桜海老乗せ・静岡合同展風」
生桜海老は鮮魚売り場で別売りで買って乗せ乗せ。東京では桜海老は釜揚げばかりで、生は滅多に売ってないんだよね。美味し。

Nama_sakuraebi

合同展は終了まで居て、撤収作業の後、邦人さんの車に同乗させてもらって帰投。1日だけの参加だったけど、やはり行って良かったな。また色々と頑張れそう。

ちなみに過去やはり仕事で参加出来なかったときには、1日目の夕方、仕事が終わってから新幹線に飛び乗り、立食パーティーと宴会に顔を出して、最終の新幹線で帰って来た事もあったなぁ。そのときの静岡での滞在時間は3時間半だった。

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