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Miniart【TACAM T-60 自走砲】の F-22

ミニアート35240:ルーマニア76ミリ自走砲 TACAM T-60 インテリアキット詳細が発表になりました。
同自走砲の1/35キットは、古くADV AZIMUTやフェアリー企画のレジン製がありましたが、インジェクションでは初…だったよね確か。

Miniartキット、資料も乏しく不明箇所も多い車両ながら、説得力ある表現でまとめられている印象。戦闘室含む車体上部は新規パーツでガッツリと再現されており気合いが入っています。実車生産数は少ないけれど、T-60の工場別バリエーションなんていう何処がどう違うか判り辛いシロモノよりは実際売れると踏んだのかも。

んあ?っと思ったのが、搭載砲を7.62 cm PaK 36(r)と表記していること。えー?TACAM T-60はソ連から捕獲したF-22を搭載してるんじゃないの?最近じゃPaK 36(r)という説なの?…と思ってちょっと写真類を眺めてみたんですが、たぶんこういうことかな。

下は「F-22」,「PaK 36(r)」,「TACAM T-60」の、ほぼ同アングルからの写真。画像はインターネットより。

Tacamt60f22


一番上はドイツ軍に鹵獲され北アフリカ?で使用中のF-22「7.62cm FK 296(r) 」。ハシゴ状の防危ガードが追加されている他は、外見上はソ連オリジナルのF-22の状態を保っているよう。砲架左側から後方に伸びているハンドルは、方向照準(左右操作)ハンドル。今まさに発砲した瞬間で、砲身が後座している。

二番目はドイツ軍により改良された7.62 cm PaK 36(r)。
オリジナルのF-22は方向照準(左右操作)ハンドルが左側、高低照準(俯仰操作)ハンドルが右側と左右に分かれていたが、これは対戦車砲としては使い勝手が悪いので、砲手が一人で操作出来るように俯仰操作ハンドルを左側に移している
また、照準器の装着位置を低くして、上方に伸びていた元の装着部は切除、更に、幅の広い板状の防危板を新設している。

上記、ソ連オリジナルの「F-22」とドイツ版の「7.62 cm PaK 36(r)」の違いを踏まえた上で、三番目の「TACAM T-60」を見ると、俯仰操作ハンドルがやはり左側に移されているのが確認出来る。Miniartは恐らくこの写真の情報から「搭載砲はPaK 36(r)」としたんじゃないかな。

しかしながら、PaK 36(r)では切除されていたソ連オリジナルの照準器装着部はそのまま残され、防危板も表面にリブの有るルーマニアオリジナルのものが新設されている。更に、左右操作ハンドルはF-22,PaK 36(r)とも異なり、砲に対して横向き(俯仰操作ハンドルと同方向)に変更されている?よう…にも見える。

これらからぼんやり想像すると…

◎ 搭載砲はやはりソ連から捕獲したF-22。
◎ 自走砲化するに当たり、PaK 36(r)に倣い、俯仰操作ハンドルを左側に移動。
◎ 照準器装着部はそのまま残す。
◎ ルーマニアオリジナルの防危板を新設。

ということだったような気がするなあ。

Miniartのキットは「7.62 cm PaK 36(r)」と記載してはいますが、内容的には上記の特徴を再現しており、製作に問題は無いでしょう。むしろ、漫然とF-22を積むのではなく良く研究しているなと感心。こんなの私、知らなかったよ。

そのF-22パーツ、画像を見る限り、かなり出来が良さそう。
既にブロンコとICMから出ているF-22ですが、Miniart版は砲架も揺架もそれらよりずっと正確な表現になってますね。パーツ数もそこそこあって、キッチリ再現しようという意気込みを感じます。
砲単体でも出して欲しいワタクシですが、ランナー写真を見るとF-22パーツは戦闘室の他のパーツと同じ枝に入っており、現時点では何とも言えない感じ。もし将来的にF-22単体で出なかったなら、ブロンコのディテールアップ用にこのパーツだけ欲しいよ。

他に気付いた点としては、車体後部の燃料タンクスペース上のパネルが「周囲の取付ボルトを間引いたタイプ」になってますね。上部に砲弾ラックを装着すると殆ど見えなくなるのに、なかなか細かい拘りです。
あと、NOTEK管制ライトパーツの上部には同社のマークがモールドされてるみたいですね。

…とまぁ何だかんだ書いてきましたが、TACAM T-60に関しては個人的には守備範囲から若干外れるので、うーん、購入はどうするかなぁ(えー?)。
第264工場製の鋼製転輪を履いて、戦闘室にやたら凝った幌骨を設けたヤツならちょっと作りたい気もするけど、誰かやるだろうし、そのものズバリがバリエーションとして出そうな気も。
はッ、そうか!T-60のパーツもほぼそのまま入ってるし(砲塔が無いけど)「T-60&F-22用ディテールアップ・パーツ」と考えて入手するのもアリ…かも?

※【12/23追記】
Miniartキットはロシアの模型誌『Mホビー』2008/03に掲載された記事「ルーマニアのマーダー」を定本にしている模様。
同記事は本文がロシアの研究家ユーリイ・パショーロク氏、図面はヴィクトール・マリギノフ氏によるもので、文中にはF-22の俯仰操作ハンドルを左側に移した旨の記述があり、掲載図面もそれを反映したものになっている。

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