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Miniart【SU-85 Mod.1943 (Mid Production)】への追加工作のススメ(その4)

SU-85の防盾半球形の鋳造製で、前面をグラインダーで平滑に削り、中央に主砲を通す穴を穿ってある。
防盾は前面のボルトによって主砲に取付けられており、取付ボルトは初期(ザクッと1943年の生産車)には4本だったが、後期(ザクッと1944年の生産車)では6本となり、ボルトの大きさ自体もやや小さくなった。

主砲を通す穴は平滑に削った防盾前面の中央に位置するが、厳密な中央ではなく、上下左右に 10mm〜20mm程度の範囲でズレているケースが多く見られる。
特に後期生産車では主砲開口部の上部分の幅が、左右及び下側よりも広くなった仕様となっており、Miniartキット付属の防盾もこれに倣って主砲開口部上の部分の幅が広くなっている。

■ さて、数少ない「取付ボルト4本の初期生産車」の実車写真を凝視するに、前面取付ボルト装着部の形状は、後期生産車がほぼ円形であるのに対し、取付ボルト4本の初期生産車では「やや四角掛かった丸」になっているように見える。ちょうど、隣り合った上下左右の取付ボルトを弧で結んだような緩やかな四角。

Su85_boujun_1


また、後期生産車では取付ボルトを防盾前面に直接取付けているのに対し、初期生産車では「座金」を介して取付けているように見える。
この座金、形状も防盾前面と同様に「やや四角掛かった丸」で、防盾前面をほぼ覆い隠す大きさであり、単に座金と呼ぶには大き過ぎる感もある。或いはこれは「増加装甲」的な意図を持っていたのかもしれない。防盾基部の方にも「下端に7つ並んだボルト部」にやはり弧状の増加装甲が取付けられているのが、用途的な関連性を思わせる。

Su85_boujun_2


下画像では防盾に被弾し、座金が断裂しているように見える(赤矢印)。

Su85_boujun_3


以上を元に、キットパーツ画像をいじってみたのが下画像。ボルトの位置等は変えず、防盾前面のみを変形させてみた。あくまでイメージとして見て欲しいが、大体こんな感じではないかと思う。
工作はチリッと面倒くさいが、チャレンジしてみたいという人はこれを参考に手を入れるとイメージが変わってよろしいかと。

Su85_boujun_4


防盾基部の左右には吊り上げ用のフックが取付けられている。
初期生産車では文字通り「鉤爪型」の(溶接止め?)フックだったが、1943年の内には、本体鋳造時に一体成形された「半ループ状の吊金具」タイプに変更となり、以降、最終生産型までこのタイプ。

Miniart【35187:SU-85 Mod. 1943 (Mid Production) w/FULL INTERIOR】キットでは初期生産車の「鉤爪型」を再現しているが、1943年の中〜後期生産仕様を意識して製作する場合には、現存実車等を参考に「半ループ状の吊金具」タイプに工作するとマニア度高い。
写真は、1943年生産車で既に「半ループ状の吊金具」タイプに変更されている例。

Su85_boujun_5


■ …という訳で、Miniart SU-85キットの、主に戦闘室周辺のあれこれについてポツポツ語ってみました。細かなポカこそありますが、ハードな考証&工作にも耐え得るポテンシャルを持った好キットであると思います。私自身も何だか初期生産車を作りたくなって来たよ…。

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