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март 2016 г.

BT-42 は BT-7M のガソリンエンジン仕様ベースなの?(その2)

■ エンジン・エアフィルター

【BT-7 Mod. 1937】まで、エアフィルターはエンジンハッチ外側上面に装着されていました。エンジンハッチを開けた車内は下写真の様になっています。
エンジンの上面中央には、エアフィルターとハッチ越しに繋がる吸気部があり、エアフィルターで濾過された空気はハッチ中央の穴からこの吸気部を経由して供給されました。

Bt7_m17t


一方、V-2・ディーゼルエンジンの【BT-7M】では、エアフィルターは車内のエンジン上面に移動し、エンジンハッチからは離れます。
エアフィルターの性能的には大差ないと思われますが、エンジンハッチ上の車外装備では損傷も多かったと思われ、エンジン室内装備は望ましい形態でしょう。

Bt7m_v2


■ エンジンハッチ・ベンチレーターカバー

尚、上写真の様に【BT-7M】ではエンジンハッチ上に小径のベンチレーターカバーがあるのみですが、このカバーは実は【BT-7 Mod. 1937】までの車両にも存在していました。
下は【BT-7 Mod. 1935】のエアフィルター・ユニットの断面図で、中央の水色に塗った部分が件のベンチレーターカバー。周囲のフィルターパーツに覆われており、通常は外から見えません。【BT-7M】でエアフィルターが車内に移動した際に、このベンチレーターカバーだけはプライマリの吸気部として残され、同時に露出した訳です。

Bt7_kinoko


■【BT-7M ver. NKVD】のエアフィルターは?

では、M-17-T・ガソリンエンジンを搭載した【BT-7M ver. NKVD】に於いて、エアフィルターはどういう形態で装着されていたのか?【BT-7 Mod. 1937】のように車外装備だったのか、それとも【BT-7M】に準じて車内装備だったのか…? 残念ながら、これは現在のところ明らかではありません。
そもそも【BT-7M ver. NKVD】というのが【BT-7 Mod. 1937】と仕様的に何処が違うのか、殆ど全く謎。まぁ恐らくは【BT-7 Mod. 1937】に準じた仕様だったのだろうと想像は出来ますが…。

■【BT-42】のエアフィルターカバー

さて、パロラ戦車博物館に現存する【BT-42・Ps. 511-8】が装着しているエアフィルターのカバーは、一般的な BT-7のエアフィルター・カバーとは若干異なった特徴を持っています。
【BT-7 Mod. 1937】までのカバー上面は、2箇所に付く「取手」以外はフラットでしたが、【BT-42・Ps. 511-8】に装着されているカバーは、上面中央に(開閉可能な?)円盤があります。

Bt7m_airfilter


このタイプのカバーを装着した BT-7の写真は殆ど無いんですが、後部から撮影された画像をあらためて見てみると、各部OVMの装備位置が【BT-7M】に準じた仕様であることが判ります。具体的には、車体後部にあった収納箱が無くなり、長い棒状のもの(何だっけコレ?)が装着されており、ジャッキの搭載位置も左右フェンダーの前端に移動しています。
つまり【BT-7M】とはその生産時期がかなり近しいと思われ、ひょっとしてひょっとしたら、この「円盤付きエアフィルター・カバー」は【BT-7M ver. NKVD】に固有の装備だった…なんてこともあるかもしれませんね。

いつか、工場仕様書等が公開されて、その辺が明らかになると良いですが、果たしてそんな日は来るのだろうか…(尚、本稿引用の画像は全て ebay 出品画像によります)。

Nazo_airfilter


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BT-42 は BT-7M のガソリンエンジン仕様ベースなの?(その1)

■ 発売中の『モデルグラフィックス』誌に、フィンランド軍の突撃砲 BT-42についての対談記事が掲載されています。
その文中、BT-42の改造ベースとなった鹵獲 BT-7について、
BT-7Mであり、更に、NKVD向けに製造されたガソリンエンジン仕様車ではないか?という見解が述べられています。

まずここで BT-7の各型と搭載エンジンについて整理しておくと、こんな感じ。
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BT-7 Mod. 1935(馬蹄形砲塔)】----- M-17-T・ガソリンエンジン
BT-7 Mod. 1937(円錐傾斜砲塔)】----- M-17-T・ガソリンエンジン

BT-7M】----- V-2・ディーゼルエンジン
BT-7M ver.NKVD】----- M-17-T・ガソリンエンジン

BT-42】----- ガソリンエンジン(恐らく M-17-T)

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1937年型までの【BT-7】は M-17-T・ガソリンエンジンを搭載。
それを V-2・ディーゼルエンジンに変更し、燃費(航続距離)の向上と、難燃性を獲得したのが【BT-7M】。
ところが、NKVD(内務人民委員部〜後のKGB〜)では運用上の観点からガソリンエンジンの搭載を欲し、それに応じて72両のガソリンエンジン仕様の【BT-7M】が作られた。これが【BT-7M ver.NKVD

【BT-42】はガソリンエンジンを搭載していることになっており、従ってベースとなった BT-7は【BT-7 Mod. 1937】か【BT-7M ver.NKVD】ということになります。
『モデグラ』記事では、継続戦争中、カレリアのペトロザボーツクに NKVDの部隊が駐屯しており、フィンランド軍との戦闘で BT-7が鹵獲されているとのこと。そこから、この鹵獲 BT-7については【BT-7M ver.NKVD】なのではないか、更に【BT-42】はそれらの車両をベースに改造されたものではないか…という話のようです。

それ自体は興味深い話ではあるんですが、文中では【BT-7M ver.NKVD】ではないかという疑念について「BT-7と比べていろんな造作がおかしいと、モデラーが言っている」「いろいろ変なタイプなのが【BT-7M ver.NKVD】ベースだとすると説明付く」「タミヤはBT-42用にBT-7をあちこち直している」というような事が書かれていて(立ち読みなので表記はこの通りではない)、それらにはちょっと疑問符が付くのです。

1937年型までの【BT-7】と【BT-7M】の違いは、基本的に搭載エンジン及び付帯機器であり、その他のディテール(装備品搭載位置を除く)に付いてはほぼ同一である…というのが私の認識です。
下画像はほぼ同じアングルから見た【BT-7 Mod. 1937】と【BT-7M】。【BT-7】がエンジンハッチ上に大きなエアフィルターを装着しているのに対し、【BT-7M】ではエアフィルターが車内に移動したため、エンジンハッチ上には小径のベンチレーターカバーがあるのみとなっています。

Bt7_7m


で、外見から判別出来る【BT-7】と【BT-7M】の違いってこの部分のみで、他に「BT-7と比べていろんな造作がおかしい」というようなポイントはちょっと思いつかないんですよね。
「いろいろ変なタイプなのが【BT-7M ver.NKVD】ベースだとすると説明付く」については、【BT-7M ver.NKVD】そのものの外見的特徴が明確になっていないので、説明を付けようが無いんじゃないかなと。

「タミヤはBT-42用にBT-7をあちこち直している」について言えば、タミヤの BT系はまず最初に【BT-7 Mod. 1935】が発売され、次が【BT-42】、その後に【BT-7 Mod. 1937】という順番であり、確かに【BT-42】の発売時にあちこちディテールが変更になっているのは事実(この記事あたりを参照)。
ただそれはあくまで順番的に【BT-42】発売時に修正されたものであって、内容的には【BT-7 Mod. 1935】と【BT-7 Mod. 1937】とのディテール差異を再現したものでしょう。

なお、私は別に「【BT-42】のベースは【BT-7M ver.NKVD】なんてことは無い!」…と言いたい訳ではありませんので、念のため。

【BT-7M ver.NKVD】ベースだったら面白いな…とは思いますが、それを確認するには、記事中でも触れられているように「車体製造番号」を確認するしかないんじゃないかな。
ちなみに、製造番号はたぶん操縦手ハッチとその横の戦闘室前面あたりの装甲板に刻印されていると思われますが、塗装を剥離させないと判別は不能でしょう。


つづく…。

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秋葉巡回・2016.03.05

今年初めての秋葉巡回。ラジオ会館横の「絵売り庵」が、何か「チーズタルト屋」になってたよ。

■ ラジ館で、未見だった MENG の【ZSU-23-4 Shilkaや、MiniArt の【T-44等をチェック。

MENG の【ZSU-23-4 Shilka】は一部インテリア付きということで、箱の厚みがスゴい。もうほとんど直方体ですね。それほどじゃ無いか。
キットは細かなサブタイプを作り分け出来るようで、考証的にもしっかり研究されてそう。

MiniArt の【T-44】は、パーツ全てを1つのビニール袋に入れる方式の為、中身は良く見えませんでしたが、なかなか細かい&シャープなディテールみたい。砲塔の鋳造肌表現なんかもイイ感じ。
T-44の主砲防盾は T-34-85の物と酷似してますが、生産初期(?)は防盾中央の縦に鋳造ラインが走っています。MiniArt のキットはそのタイプを再現してますね。また、防盾の砲身スリーブ上の左寄りには、メンテ等で防盾を吊り下げる時に使用するマイナスボルトが植わっていますが、MiniArt キットはスライド型を使用してこのボルトも再現しています。これがねぇ何か「おぉ、21世紀だなや」って感じで、ちょっと感慨深かったですよ。続く SU-122 も期待大。

■ ちょっと小腹が空いたので、最近秋葉にオープンしたアメリカン・ハンバーガーの『カールスジュニア』に行ってみたところ、入店待ちの長い行列が。今日のところは諦めて、『サブウェイ』生ハム&マスカルポーネ・サンドイッチ
『カールスジュニア』のハンバーガーは「ちょっと小腹が空いた」程度で食べるには相当にヘビーみたいなので正解だったかも。でもそのうちチャレンジしてみよっと。

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