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Miniartから【SU-122】ががががが!

今頃かよっ…的なネタですが、Miniartから35175 SU-122 Initial Production w/Full Interior 進行中のアナウンスがありました。来年早々の発売とか。

1/35の SU-122 & SU-85は今まで古いタミヤ製キットしか無く、21世紀的なスケールモデルの登場が待たれていました。
ドラゴンもかつてはその発売を視野に入れていたと思われ、「T-34-76 112工場製」転輪パーツのランナータグには「T-34 / SU-85」の刻印がありますね。もっとも、この転輪は「ゴム部周囲に穴と刻み目のあるタイプ」ですが、SU-85では「穴のみで刻み目は無いタイプ」がメインなので、考証的には微妙に外してましたが…。いずれにせよ、結局ドラゴンは SU-122,SU-85までは辿り着きませんでしたねー。残念。勿体無い。

そんなわけで穴というか空白アイテムだったので、いずれ何処かのメーカーがやるであろうことは予想されていました。
勢いからすると Hobby Boss,Blonco,Zvezdaあたり。タミヤも 1/48で SU-122を出してるのでひょっとしたら。また、最近 T-34を出した ICMはまず間違いなく開発を予定していたでしょう。いやぁしかしまさか Miniartがやるとは。完全に予想外。

Miniartのサイトには CGレンダリング画像が上がっています。
フルインテリア再現と気合いが入った内容で、インテリアとか要らないよという声も上がりそうですが、SU-122,SU-85あたりは割とのっぺらした外観なので、それだけではちょっと弱いと考えたのかな。戦闘室のハッチも大きくて中が見えるし。
それでも、SU-100を含めた T-34ベースの自走砲シリーズで戦闘室内部を再現した物は、レジンキットを含めても今まで無かったと思うので、まぁここは前向きに歓迎します。

さてこの CG画像は実際の製品開発に供している物と思われ、キットもほぼこの通りの内容になりそうです。各部を見てみると…

● 外装
全体になかなか良い感じ。メジャーアイテムなので基本的な寸法部分は問題無いでしょう(と思いたい)。
戦闘室前面装甲板・下部左右の「車体側面との組継ぎ部」をきちんと再現しているのがグー。エンジンデッキ上部構造物が別パーツなのも21世紀的です。
履帯は「ガイドホーンが無い方のリンクの表面リブが少ない」UZTMで多く使用されたタイプを再現していて、これも貴重。
細かい所では、予備燃料タンクのラックや、鋳造タイプの排気管装甲カバー等もきっちり再現されているようで、抜かり無しという印象。

SU-122の「顔」を特徴付ける、搭載砲 M-30Sの防盾及び防盾基部も、良くその外観の特徴を捉えているようです。
一点、ちょっと気掛かりなのが、砲の左右旋回機構。SU-122は仰角・俯角の他、砲を左右にも振れるようになっており、外装防盾基部の内側に内装防盾を備えています。発表された CG画像でも内装防盾がモールドされていますが、どうも外装防盾基部と一体の様で、左右に振れる仕様にはなっていないようにも見えますね。ちょうどタミヤの1/48と同じ様な表現。

もちろんこれは CG画像を見ただけでの話なので、実際の製品でどうなのかは現時点ではハッキリしませんので念の為。車内の砲架台座は左右旋回出来るようになってるようだし。
まぁ、左右に振れなかったとしても、外見的に実車と大きく異なる…という事では無いので、その辺はその気になればどうとでもなるでしょう。
実際、この内装防盾の構造と形状って、ハッキリ判る資料や写真がなかなか無いんですよねー。Miniartも苦戦してるのかも。


戦闘室内部
ここは資料も少なく、目に新鮮ですね。
搭載砲は M-30Sですが、そのモールドによってはパーツ流用で 122mm M-30榴弾砲の単体仕様が出るか?…と期待しましたが、どうもその可能性は低い感じ。


エンジンルーム内部
ここで注目すべきは、トランスミッション・ギアボックスがちゃんと「4段変速ミッション」タイプになっていること。
T-34は1943年頃からそれまでの4速ミッションから5速ミッションに変更になりますが、今まで1/35で立体化された T-34のトランスミッションは多くが5速タイプでした。これはたぶん現存車が多くて取材しやすい T-34-85のものを参考にしている為でしょう。
トランぺッターの1/16、それを縮小させた AFVクラブの1/35は、どちらも5速ミッションを再現しています。T-34-85の場合は5速ミッションで良いんですが、T-34-76、特に42年以前のタイプで5速ミッション装備は有り得ず、これは誤りです。

SU-122の場合、5速ミッションを搭載したとする資料もありますが、サンクトペテルブルグに残る車両(SU-122・初期生産型)は4速ミッションを搭載しているのが確認出来、少なくとも初期車両では4速ミッションだったと言えそうです。Miniartはグッジョブ。
例え SU-122を作る際に使用せずとも、42年以前の T-34でエンジンルーム内を作る際には必須のパーツになりますね。出来れば別売りして欲しいな。


バリエーション展開は?
バリエーション展開に熱心な Miniartだけに、今後のラインナップが期待されます。
今回発表されたのは「Initial Production」 つまり「極初期型」ということになりますが、「極初期型」ってどんな特徴だっけ?普通の「初期型」ってのも出るのかな?戦闘室天井版の観測キューポラが大きくなった「後期型」は出すでしょう。

それと
SU-85は間違いなく出ますね。これも初期仕様・後期仕様と少なくとも2種は確実かと。
SU-85MSU-100は、戦闘室形状が異なるし、ドラゴン製キットが広く行き渡っているので、ちょっと出る可能性は低いか?

戦車型である T-34系列ですが、これはなかなか微妙な所。
もちろん流用出来るパーツやデータは多いんですが、CG画像を見るに、結構 UZTM製自走砲車体の特徴を追求してるみたいなので、逆に T-34には転用しづらいかも。
例えば車体下部は、底面の脱出用ハッチ位置が自走砲車体仕様になってますし、前面の角度が異なるので戦車型には流用出来ません(ついでに言えば、車体底面装甲板は戦車型では前後の2枚構成ですが、自走砲車体では4枚構成になってたりもします)。
まぁそれでも戦車型に展開…という可能性もこのメーカーならあるかな?

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そんな SU-122ですが、実は私、Miniartと丸かぶりの【SU-122・初期生産型】を、ドラゴンベースで絶賛改造中だったりしたのでした…。なので Miniartの発表には人一倍「ガビーン!」と来ましたよ。まぁそんなのはモタモタしていた自分が悪いんですが。
それでも、各部寸法は実車データを元に気合いを入れて作ってるので、完成すれば(←ココ大事)それなりの出来になる自信はあるんですけど…。でも、出来の良さそうな Miniart版が出ちゃったら、どうすっかなー。そのまま進行するか、或いは Miniart版のブラッシュアップに乗り換えるか、悩ましい所です。

いずれにせよ、Miniartの SU-122、ニュルンベルクあたりでお目見えかな?楽しみですね。

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