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『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0』

ゴーストが囁いたので観に行ってきましたよ。

1995年に公開された『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』を、「最新のデジタル技術を使用した新作3DCGカットを制作のほか、新たにスカイウォーカーサウンドで音響制作を行い、音楽も最新の6.1チャンネルにリミックス・全編新規アフレコ実施(プレスリリースより)」したというもの。

ストーリー自体は95年版から変更は無いが、「人形使い」の役が家弓家正から榊原良子に代わり、その関係で台詞の語尾が男言葉から女言葉になるなどしていた。この「人形使い」役の変更によって作品全体の印象も微妙に異なったものになっている。
「女性型義体+男声」という95年版では、視覚情報と聴覚との違和感は感じるものの、意識の中では「人形使い=男」であり、故に「素子と人形使いの結婚」という作品テーマ部分に関しては特に違和感を感じなかった。慇懃無礼な物言いの人形使いと、口説かれる側の素子とのやり取りには、時に男女間会話に於けるユーモアも感じられる。

一方の2.0では「女性型義体+女声」なので、自ずと「人形使い=女」と意識せざるを得ず、「結婚」という艶めかしい比喩は想起しづらい。融合して子孫を残したいというその生命本能的な欲求がより明確化している感じ。

先に書いたように語尾が変わっただけで基本的な台詞に変更は無いのだが、結構この印象の違いは面白い。家弓家正の人形使いは「何考えてるかわかんないけど、まぁこういうヤツなんだな(笑)」という感じだが、榊原良子の人形使いは「何考えてるかわかんないから言うこと聞いといた方がいいぞ」って感じか(←その例えがわかんないよ)。
どちらが良いかということでは無く、それぞれが作品にもたらす印象を味わうのがお得だろう(ちなみに95年版も北米公開時の人形使い役は女性だったこれは勘違いでTrailerだけだったみたい)。というか、そもそも人形使い自体には性別は無いので、或いはナンセンスな感想かも。というかそこに反応するのはトラップかも?

映像的には各シーンにエフェクトが加えられ、全体に空気感が付加された感じ。CGカットは『イノセンス』に準拠して、印象をグリーン系からアンバー系にシフトさせている。オープニングも相当印象が変わって艶めかしい。
『ネットは広大だわ』のシーンなどは、95年版では「んーまぁ、そこそこ広大ですかね」という感じだったが、2.0では「うぉう、これはまさに仰る通り広大ですよ」ってな具合に広大になっていた。
6.1chで録られたSEは迫力充分で、特に銃火器の発砲音などはかなり拘った感じ。バトー私物の対戦車ライフルなどは発射時の衝撃が腹に伝わってきて「こんなん肩撃ちでぶっ放すなよっ」感もひとしお。これは劇場鑑賞ならでは。

というわけで13年振りに劇場で観ましたが、劇場版攻殻の陰鬱としたイメージが好きな私としてはかなり満足でした。
あと、今回気が付いたんだけど「コドモトコ(少女義体の素子)」って95年版も坂本真綾がアテてたのね。流石に13年も経ってるんで声が成長してましたよ。

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